英国王のスピーチ
この映画も実話です。
実在した英国王、ジョージ6世のお話です。 吃音だった彼が、それを克服し、国王として重要な時代、第二次世界大戦、ヒトラーとの戦いに入っていくその時を生きた彼の姿を描いた作品です。
真面目な映画で、コメディーではありませんが、登場人物のやり取りの中で、ユーモアがあって面白いんです。
国王が、吃音から解放されていく時に助けを与えていったのが、ライオネルと言う言語聴覚士。このライオネルとの、やり取りが、ドラマの重要な部分となっているようです。 やはり、国王という特別な立場の人の存在。そしてその人に普通の一般人ライオネルが、どのように信頼関係を保ち、一緒に問題を克服していくか。それがこのドラマに引き込まれていく一つの魅力になっています。
例えば、私たちが、誰か、有名な芸能人とか、大統領とか、首相とか、そういう方にお近づきになれたら、嬉しいですよね。「別になんとも」なんて言うかもしれませんが、まあ、ひねくれないで、自然に、想像してみてください。あなたの、なんとなくあってみたいななんて思う有名人。その人が、急に、あなたのところにやってきて、あなたに助けを求めてくるわけです。そしてもちろん、その有名な方に対して、ある程度、憧れとか、尊敬とか、を抱いているわけですが、その人に対して、自分の得意分野なことを使って、助けを与えられるわけです。
そして、友人のようになり、同じ成功の目的を持って共にある課題のために力を尽くすのです。やがて、目的達成の時が来て、その人と、喜びを分かつことができたら、とても素晴らしいではないでしょうか?
まさに、この映画に出てくるのはそういうことがらです。そして、本当にそういうことが起きたのです。
ライオネルは、国王に対して物怖じせず、そして忠実に、自分の仕事を実行していきます。ある意味でその姿は、献身的でもあります。その中で、問題に対する勝利が、与えられていきます。時代は、第二次大戦に入っていく、緊迫していく背景があります。 実際に、この国王の存在が、多くの英国人を力づけるために用いられていった存在として描かれています。この国王がたてられていき、ヒトラーが滅び、第二次世界大戦が連合国側勝利に終わったことは、部分的ではありますが、影響があったと思います。人と人との間にあるべき、信頼関係と、誠実さ。そして、先入観にとらわれず、真実なものを見抜きそして、良きもの受け入れていく勇気。そのような、二人の関係に、彼らのやり取りに、なんとなく心を惹きつけられる、そんな映画です。